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山口県 田中厚
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前回のあらすじ
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ゼブラストーン伝説プロローグ
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1997-04-07
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3KB
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18 lines
ゼブラストーン伝説~プロローグ~
人々の生活は新しい世紀をむかえ 、限られた場所から無限の可能性を秘めた宇宙へと広げていった。そして、新しい鉱物の採れる幾つかの星の近くにコロニーを建設して移り住み貿易をおこない繁栄していった。そのようなコロニーは、いつしか太陽系で二百を数える程に成長していった。
ちょうどその頃、二つの星でほぼ同時に二種類の鉱物が発見された。一つは、白っぽく薄く光を放ち、もう一つは黒っぽく重厚な鉱物であったことから、前者は白陽石(ホワイトストーン)、後者は黒陰石(ブラックストーン)とよばれた。白陽石は科学的に優れ加工しやすく、その加工によっては 太陽系一の強度をも持つ理想の鉱物であった。また黒陰石は、それを身につけ訓練することにより精神感応を増幅し様々な現象をおこすことが可能となった。この二つの鉱物は発見した二つのコロニーがそれぞれ権利を有し莫大な富をもたらし、いつしか太陽系の二百のコロニーはふたつに分かれ地球をも服させる大帝国へと発展しそれぞれ独自の文化へと発展していった。そしてお互いの権利をめぐって争いがおこり激化していった。
従来コロニー同士の争議の調停や権利の決定等をおこなっていた地球政府の機関であるSCN(太陽系コロニー連盟)の威力はその時すでに意味をなしていなかった。SCNは新たに両石を独自に研究することにより両国の紛争の解決と地球政府のイニシアチブ復活の糸口を見つけようと試みた。そして12人の博士で構成する研究チームを結成し日夜研究に励んだ。がしかし結果はえられす゛暗礁に乗り上げたように思われたその頃大きなニュースが地球中を賑わしていた。
火星に超古代文明の遺跡が火星の地殻下から発掘されたのだった。そこには数多くの遺跡とともに文字らしきものまで発見された。調査をすすめていった結果遺跡の文字には白陽石と黒陰石そしてもう一つのなぞの石についてを記してあるらしいことが分かり、SCNのこの研究チームにまわされることとなったのだ。12人の博士らは、少年のように悦び躍起した。そして白陽石と黒陰石の化合に成功し、新たなる未知の鉱物を誕生させたのだった。この第三の石はその性質によっては、二大コロニー□帝国に対する絶大な勢力となりえる可能性を十分に秘めていると思われた。そしてこの石は陰陽石(ゼブラストーン)と名ずけられた。
しかし、ここでまた新たなるハプニングがおこった。この陰陽石(ゼブラストーン)の成分を研究中の博士12人全てが研究所で倒れているのを発見された。しかも彼等は全て意識の回復しない植物人間になっていたのだった。何が起きたのかは誰にも分からなかった。そして陰陽石(ゼブラストーン)の姿もなくなっていた。
謎は解決されないまま再び暗礁にのりあげ二大コロニー□帝国間の紛争はますます激化し、地球政府は失意のどん底に追いやられていった。
(つづく)